巨人の得点力不足が浮き彫りになった。「TOKYOシリーズ」と銘打ったヤクルトとの今季初戦は、延長11回で2得点。連敗も借金も3となった。原辰徳監督(56)が「同じ展開が続いている。ゼロのイニングが多い。野球は点取りゲームなんだから」と話すのも無理なかった。今週の4試合で通算40イニング、6得点。重い試合が続いている。
技術を磨くよう要求した。「うちの選手は、心は強い。体力もある。あとは1つだな。みんなで考えてほしい」と訴えた。スポーツの世界では「心技体」の三位一体が大切といわれる。原監督の持論は違う。「技」と「体」は「心」よりも優先順位が高い。「特に技術が足りない選手は、心に逃げる傾向がある。『気持ちでは誰にも負けない』とね」。最高峰では、ごまかしの利かない技術が勝負を分けると考えている。
ヤクルトの打点には「技」が詰まっていた。ポレダ、山口の厳しい内角球に対し、その内側からバットを絞り出し、逆方向に強く打ち返した雄平と川端。代名詞の雄大なスイングで沢村の外角高めをつかまえ、ライトに放り込んだ延長11回の畠山。原監督は「ピッチャーは頑張っている。責任があるわけではない」と相手の技術を認めた。
巨人はもともと“技術屋”の集まりである。無安打の坂本は「消極的にならずポジティブに。そうすれば結果はついてくると信じて」と言った。阿部も「みんな打ちたい。力みにならないよう、冷静に」と心の持ちようを語った。土台は「心」でいい。三角形の頂点にある「技」を見直し、取り戻したい。【宮下敬至】




