執念が詰まった一戦も、無情な結果に終わった。阪神金本知憲監督(48)は、鳥谷を12シーズンぶりに三塁起用。試合中には攻めの継投に出て、6回には守備妨害と判定された北條の走塁を巡って猛抗議したが、実らず。最後は左前にポトリと落ちる一打での逆転負けを食らった。3位DeNAと5ゲーム差。自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出が消滅した。今日4日に敗れ、中日が勝利すると、同率最下位となる。
藤川が4番筒香を149キロ直球で打ち取り、ピンチ脱出か、と思われた。だが、力ない飛球は、長打警戒で深い守備隊形だった左翼高山の猛ダッシュをかわし、ポトリと落ちた。左翼から右翼側への“逆浜風”にも泣かされた。白球がファウルゾーンを転がる間に同点、さらに逆転の走者までがホームイン…。1点リードの8回2死一、二塁の場面。阪神の自力CSは球運なき悲劇で消滅した。
金本監督 完全に打ち取った打球が決勝点。球児も抑え込んで結果、あそこに落ちたのは見ての通りで。
背番号6も唇をかんだ。先発能見が力投し、先手を奪った。追いつかれた6回、なお2死満塁はサターホワイトが斬り、7回は福留が勝ち越しソロ。監督も不振の鳥谷を12年ぶりに三塁起用する大胆采配。島本が左肩痛でベンチ入りが1人減っても、攻めの継投に出た。だが、勝利の女神はほほ笑んでくれなかった。
明暗を分けたプレーは同点の6回にも出た。無死一塁で大和の打球は二遊間を破り、一塁走者北條は三塁を陥れた。だがこの時、梅木二塁塁審が北條が二塁手石川に接触したとして守備妨害と判定。北條が「当たってない。何も当たってない!」と必死に訴え、金本監督も「何でだ! 走路を走ってただろ!」と、5分近く猛抗議した。だが審判団の判定は覆らず。虎党の大ブーイングの中、無情の場内アナウンスが流された。
金本監督 ビデオも見たけど、全く問題外でしょ。(審判は)二塁手に当たったと。全く当たってもかすってもない。(北條は)ちゃんと避けてるんだから。ノーアウト一、三塁と1アウト1塁で(勝敗への影響が)小さいわけがない!
泣く泣く1死一塁から再開したが、大和が二盗に失敗し、高山が三振と最悪の併殺に終わった。痛すぎる無得点が響いて金本阪神初の7連敗&借金15。3位DeNAとは5差が開き、最下位も1差に迫ってきた。
金本監督 (自力CSが消滅?)特になし。審判の判定、アンラッキーなポテンヒットで負けたようなもの。勝ち運がなかった。でも選手に何とかしようという気持ちが見えた。明日も今日ぐらいのファイティングポーズでやってほしい。
崖っぷちだ。でも可能性が消えたわけではない。がむしゃらに、一戦必勝で勝つしかない。【松井清員】
▼阪神の7連敗は、12年8月2日ヤクルト戦~同11日広島戦の8連敗(1分け挟み)以来、4年ぶり。これで甲子園では今季20勝30敗1分けで、借金10。同球場での年間30敗は、02年の31敗(30勝1分け)以来、14年ぶり。仮に甲子園での残り試合で勝ち越せず借金2桁となれば、98年の借金11(25勝36敗)以来、18年ぶりとなる。



