若い力が巨人を変える。29日、東京ドームでの開幕前日練習を終え、高橋監督は力強くうなずいた。「チームを変えるには新しい力が一番でしょう」。26日に発表した予告スタメンの平均年齢は28・8歳。近年では03年の平均28・0歳以来、フレッシュな面々を並べた。

 変革の旗手は最年少の岡本だ。21歳の大砲は「6番一塁」で先発予定。オープン戦4本塁打、12球団最多の15打点と爆発。39歳の阿部を競争で押しのけた。若手選手の活躍がチームの浮上につながるかと問われ「そう思わないと、いつまでたっても同じことの繰り返し。吉川尚輝さんや若手で出る選手がしっかりやっていきたい」と鼻息は荒い。

 験は担がずに平常心で挑む。野球人が待ちわびた開幕当日の朝食は「そんなに食べないんで。朝ご飯はパン派」と、いつも通りを強調。昔ながらのタイの尾頭付きではなく、トーストをかじり、球場に向かう。「2番二塁」で出場する吉川尚も「盛り上げられるようにプレーしたい」とはつらつさを押し出していく。

 ドラフト3位大城、同5位田中俊も開幕メンバー入り。キャプテン坂本勇も「若い選手が活躍すれば刺激になる。主力は出来るだけ若手を楽にしてあげたい」と若返りを歓迎する。若手の勢い、中堅の奮起、ベテランの経験。三位一体の厚みを武器に4年ぶりのリーグ優勝を期す。【島根純】