全て無観客OP戦 自粛の雪崩、我慢の2週間に

  • ソフトバンクがキャンプを行う宮崎アイビースタジアム正面玄関に27日の西武との練習試合を無観客試合とするお知らせが張られた(撮影・浦田由紀夫)

野球が、ラグビーが、芸能界が…。日本のエンターテインメント界が、軒並み大打撃を受けることになった。新型コロナウイルスの感染拡大で、日本野球機構(NPB)は26日、都内で12球団代表者会議を臨時で開き、今後3月15日まで予定されている全72試合のオープン戦と、29日から開始する33試合の春季教育リーグ、練習試合も無観客で行うことを決めた。安倍晋三首相の発表した政府方針を受けての自粛。プロ野球は3月20日の開幕を予定通り迎えられるのか。列島の機能回復に向けて重要な2週間となる。

本来はファンと醸し出す開幕への機運は、無機質なスタンドに浮遊することになった。約2時間の会議で断腸の思いで無観客試合を決めた。斉藤コミッショナーは「コロナウイルスがこれ以上、拡大すると、まさに国難と言える事態に陥りかねない。今はプロ野球が感染拡大を防ぐためにできることは何かと考え、ファンのみなさまには大変申し訳なく思っていますが、苦渋の決断をした」と話した。オープン戦72試合、春季教育リーグ33試合、さらに練習試合も含め、12球団は一致して結論を出した。

21日の時点では無観客や中止はNPBは「考えていない」と示していた。だがその後の専門家会議、政府の基本方針、さらにこの日、安倍首相が「全国的なスポーツや文化イベントについて、今後2週間は中止や延期、規模縮小の対応を要請する」と表明したことで自粛への流れが一気に強まった。

開幕も通常実施できる保証はない。12球団代表者会議では選手、スタッフらに感染者が出た場合の話にも及んだ。阪神谷本球団副社長兼本部長は「考えないといけないという話は出ている。日程再編も含めて。すでにセ・リーグでは検討に入ってくれている」と最悪の事態も想定している。

斉藤コミッショナーは「3月20日は我々としてはできればやりたいという気持ちは強い」と意思を示した。今後は感染症の専門家も交えて、12球団で対策委員会を設けて慎重に協議していく方針。開幕まで世界を脅かすウイルスを注視する日々が続く。【広重竜太郎】