ヤクルト村上宗隆内野手(22)の逆転3ランに、実況ブースにいた元3冠王も驚きを隠せなかった。

2点を追う6回1死一、二塁、逆転のチャンスに初球豪快な空振り。この試合、執拗(しつよう)な内角攻めを受け2球目。わずかに中に入った153キロ高めの直球を見逃さず、右翼席上段へ運んだ。

内角高めをとらえたこの1発を、解説者として目の前で見ていた元ソフトバンク松中信彦氏は「今日はもう(投手が)勝負しないでしょう。もう投げるコースがない、ピッチャーからすると」。04年、平成唯一の3冠王がうなるほど。自身以来の3冠王の可能性が高まっている主砲の1発を激賞していた。