阪神の育成ドラフト1位九産大・野口恭佑外野手(22)が7日、福岡市内のホテルで仮契約した。支度金200万円、年俸300万円(金額は推定)。

野口は球団が補強ポイントとする右の強打の外野手。野口は「支配下を第一目標に頑張ろうと気が引き締まった。打撃が一番のアピールポイント。ミートしながら長打を打てるタイプを目指します」と目を輝かせた。

担当の前田忠節スカウト(45)は「直球に強いスイングができる。右でパンチ力がある、昔で言うと近鉄の鷹野選手みたいな長打が打てて直球に振りまけないタイプ」と、近鉄、楽天で2000年代前半に活躍した鷹野史寿外野手(49)に似ていると期待した。

チームには九産大の先輩・岩田将貴投手(24)と創成館でチームメートだった育成の川原陸投手(21)が在籍する。野口は球団公式動画サイトの虎テレで秋季キャンプをチェック。元気よく投げている川原の姿を見て「最近、調子よかね~」と連絡した。

創成館では3年春に10打数7安打の打率7割をマーク、3年夏と2度甲子園に出場した。強豪校で一般入試からレギュラーをつかんだ苦労人は「甲子園に出たいという思いがあった。向上心を持ってやれば一般でもやれる。入れば自分次第」と振り返り、「両親には自分が頑張ることで喜んでもらえるから結果を出したい」と、恩返しを誓った。プロでも育成からのスタートとなるが、高校時代に輝いた甲子園の舞台に必ずはい上がる。【石橋隆雄】