おじまカンタービレ!? ロッテ小島和哉投手(27)が21日、ZOZOマリンで契約を更改し、3700万円増の1億500万円でサインした。5年目での大台突破に「過去の自分に言っても『絶対うそだろ』って言われると思う。1つの目標にしてきたので、すごくうれしい」と喜んだ。

エースの働きだった。自身初の開幕投手を任され、種市と並ぶチームトップの10勝(6敗)で3年連続規定投球回をクリア。楽天とのシーズン最終戦では、7回無失点の好投で2位フィニッシュを決めた。「あの話があったから、最終戦とか(CS)ファイナルでいい投球ができたのかなと思う。すごく助けられた」。救われた言葉がある。

7月に試合で打ち込まれた翌日、監督室に呼ばれた。吉井監督は左腕の投球を音楽に例えた。「『楽譜をきれいに弾いているだけの投球に感じる』と言われて。吉井さんが求めているのは多少音が外れても勢いのある演奏というか、その方が相手の心に響くと」。それまで、大事な試合ほど厳しいコースを狙って自分を苦しめていた。大胆さも大事だと気付かせてくれた。

金額で準備が変わるわけではないが、1億円に値する成績で応えたい。「1年間投げるのはもう当たり前だと思っている。その中でどれだけ質の高い試合を多くできるか。170回は投げたいですし、防御率も2点台前半でいけたら」と力強く締めた。ただ、この話には続きがあって-。小島は吉井監督の例え話をピアノだと思って聞いていた。ロック好きの指揮官は「ギターです。ピアノははっきり音外れちゃうでしょう。分かりづらかったかな…」。概要は、伝わっていた。【鎌田良美】