“メジャー仕様ボディー”で最速160キロ到達を目指す。西武高橋光成投手(26)が20日、沖縄・宮古島で自主トレを公開した。今季の目標の1つに設定したスピードアップのため、オフ期間で肉体改造に着手。体重を7キロ増やし、112キロと増量に成功した。昨季まで3年連続で、開幕投手を務めて2ケタ勝利を達成。最速の大台突破とチームの5年ぶり優勝を、メジャー挑戦への思いを封印してパワーアップしたエースが成し遂げる。

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南国の日差しを受ける高橋の日焼けした体は、たくましかった。両腕や胸板、太もも周りをはじめ、足はパンパン。ウエアがはち切れそうなほどバンプアップされていた。「11月、12月と今まで以上に追い込んだ」。105キロだった体重は、7キロ増の112キロに。「まだ合宿も終わってないので、もう1個大きく、強くなれるかな」とさらに追い込む決意を示した。

生まれ変わったボディーで目指すのが、自己最速記録の大台突破だ。昨季、球場表示で157キロ、球団の計測では158キロをマークし最速を更新した。「球速をもっと上げたい。追求してやってきているし(体の)メカニックが良くなったら、絶対にスピードは出ると思う。今年はいけるんじゃないか。160(キロ)は最低でも」と、スピードアップを目標に掲げた。

食事面の管理も徹底している。自主トレには栄養士が帯同。朝昼晩の3食と、ウエートトレーニング後、夜食と5食摂取している。「とにかくタンパク質、動物性タンパク質と、植物性タンパク質をとにかく摂って、枯渇しないように」と食べ続けている。

昨年まで3年連続で開幕投手を任され、3年連続の2ケタ勝利をクリアした。憧れのメジャーへの思いを封印し、チーム愛全開で臨む今季。「とんでもない数字を出して、全てを支配するぐらいの気持ちで。雷を自分で起こせるぐらいの、稲妻をね、呼べるような男になりたい」と気合が入る。「僕が中心になって絶対優勝したい」。今は頂点だけを見つめている。【山崎純一】

 

◆高橋のメジャー挑戦への思い 22年12月の契約更改で、将来的なメジャー挑戦を球団に直訴。「自分の夢、メジャーでプレーしたい」と意思を示した。今オフには、ポスティングシステムでの移籍を希望して渡辺GMらと数回の面談を実施。「憧れというか、強く思っていますよという気持ちを伝えました」と話しつつ、最終的には「来年このチームで優勝したいですし、その気持ちが今強い」と残留した。海外FA権の取得は早くても26年になる見込み。

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