ソフトバンクの春季キャンプが1日、宮崎・生目の杜でスタートした。初日は雨天により室内での練習となったが、小久保裕紀新監督(52)は投手陣のブルペン投球に熱視線。かつて最多勝とノーヒットノーランを達成している東浜巨投手(33)、石川柊太投手(32)にハッパをかけ、残り4枠の開幕ローテーション争いのゴングを鳴らした。

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球春到来に水を差されたが、A組(1軍)のブルペンには緊張感が漂っていた。小久保監督が、投手陣に熱視線を送った。「なるべく投手を中心に見ようかなというキャンプにしてる」。昨季はメッツに移籍したエース千賀の穴を埋められず、チーム防御率はリーグ4位の3・27。先発陣が課題であることは、指揮官も承知していた。それだけに、キャンプ初日から野手後回しでブルペン視察に時間を割いた。

東浜も、志願のブルペン入りで応えた。予定を変更し、カーブを交えて36球。指揮官の前で初日から猛アピールだ。小久保監督は「名前をあげるとプレッシャーになるんでしょうけど、彼(東浜)と石川がやらない限りは(勝てない)っていうのがある。やっぱりそういうものが出たんじゃないですかね」と目を細めた。

東浜は17年に16勝で最多勝を獲得。22年にはノーヒットノーランを達成した。石川も20年に最多勝と最高勝率のタイトルを獲得し、23年にノーヒットノーラン。ともに実績は申し分ないが、昨季は東浜が6勝、石川は4勝にとどまった。それでも小久保監督が名前を出してハッパをかけたのは、大きな期待の裏返し。開幕ローテーションは有原と和田が内定し、残り4枠については「当然東浜、石川、大関、板東。そこに大津が入ってきたり。そういうところが残りの4枠を争ってくると思う。まだ実戦が始まらないとなんとも言えませんが、楽しみではあります」と競争をあおった。

東浜は「正月のような気持ち。気持ち新たに(ブルペンに)入ってきました」と晴れやかな表情。ローテーションを勝ち取る立場であることは自覚しており「去年悔しい思いをした分、今年にかける思いは強いです。勝ち残っていけるように準備をしていきたい」と意気込む。4年ぶりのリーグ優勝に向け、小久保ホークスの投手陣が熱きバトルを繰り広げる。【只松憲】

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