セガサミー初代監督で日本維新の会の参院議員の青島健太氏(68)が14日、日刊スポーツの取材に応じ、同社野球部の廃部発表について「正直残念だし、寂しい。初代監督を2年務めさせていただいたこともあり、いいチームが姿を消すことになるのは非常に寂しい気持ちです」と残念がった。残りシーズンを戦う選手、首脳陣に向けて「私を含め、お世話になった人はみんな会社に感謝しています。その思いを胸に今年はなんとか有終の美を飾ってもらいたい」と願った。

2005年創部時にヤクルトOBでもある青島氏を監督として迎え入れ大きな話題を呼んだ。「当時は多くのチームの休部や廃部が続き、学生が野球を続ける場が少なくなっていた時期でした。そんな中で新しいチームが生まれること自体が明るいニュースでした。一気に20人以上を採用して学生たちに野球をする場とともに、日本有数のエンタメ企業が『職場』も提供してくれた。監督になった私にとっても楽しみなチャレンジでした」と懐かしんだ。

当初は専用球場がなく、練習場を転々とする日々だった。発足時ならではの苦労はあったが、毎日が新鮮で活力にあふれていた。強豪ひしめく東京地区に参戦して監督1年目から都市対抗予選の代表決定戦まで進出するも、あと1歩届かず連敗を重ねて切符を逃した。「あれは痛恨の極みでした。新しいチームを作ってくれた会社にビッグニュースを届けられなかった悔しさは今も忘れられません」。

悔しさをバネに2年目には都市対抗本選出場に加え、JABA千葉市長杯でチーム初タイトル獲得に導いた。「寮もグラウンドもないハングリーな環境が、逆に活躍して会社に施設を造ってもらうぞというようなモチベーションになり、原動力になったのだと思います」と振り返った。チームを指揮した2年間が今も焼き付き「感謝しかありません」と力を込めた。

約20年という歴史に幕を閉じることに「一つの使命を果たしたのだと思いますが、最後は有終の美を飾ってほしい。セガサミーというチームがあったんだぞという強烈な印象を残してほしいです。20年間チームを維持してくれた会社には、所属した全員が感謝しているはず。その感謝を形にしてほしいと願っています」と訴えた。

社会人野球界では名門パナソニックが今季限りで休部となり、さらにセガサミーが廃部と暗いニュースが飛び込む。これまで数多くの野球に打ち込む選手たちを支えてきた貢献度は計り知れないだけに、各企業が今後どう維持していくのかは大きな課題の1つだ。青島氏は「社会人野球は世界に誇るべき日本の野球環境です。企業の業績に左右されるのは致し方ない面もありますが、企業が全てを抱えるのが難しい時代なら、社会としてスポーツチームを持つ企業側をサポートする必要がある」と私見を述べた。

◆青島健太(あおしま・けんた)1958年(昭33)4月7日、新潟市生まれ。春日部(埼玉)では高2秋に埼玉大会優勝。慶大では東京6大学リーグ通算73試合に出場し9本塁打、51打点、打率3割1厘をマーク。東芝を経て、84年ドラフト外でヤクルト入団。史上20人目の初打席初本塁打を記録。89年の現役引退後はスポーツライターやキャスターとして活躍。22年に日本維新の会で第26回参議院議員選挙に出馬して初当選。右投げ右打ち。