新年初の「坂道の火曜日」は、乃木坂46山下美月(21)の独占インタビューです。今月27日発売の最新シングル「僕は僕を好きになる」で初のセンターを務めます。日本テレビ系「ヒルナンデス!」にも水曜シーズンレギュラーとして出演中。今年8月に結成10周年を控える乃木坂46で、逆境に強いミラクルガールが、新たな顔として前向きに奮闘中です。

「輝く!日本レコード大賞」に出演した乃木坂46山下美月
「輝く!日本レコード大賞」に出演した乃木坂46山下美月

昨年3月発売の「しあわせの保護色」以来、10カ月ぶりのシングルだ。「白石(麻衣)さんや中田(花奈)さんが卒業してから初めてのシングル。ファンの方々も、いつも以上に予想がつかない選抜発表だったと思います。もちろん私自身も、まさか自分がセンターになるとは思っていませんでした」と振り返った。

グループとして大きな節目を迎えた上に、コロナ禍でイベント開催も難しい中でのリリースだ。「私、大体こういうタイミングで(大役を)『引いちゃう』タイプかもしれません」と苦笑した。それでも「逆境とか、そういう難しい環境に置かれたほうが自分の力を発揮できると思うし、ギリギリの状況のほうが逆に燃えられるので」と前向きに力を込めた。

NHK紅白歌合戦に出場した乃木坂46山下美月(左)と佐藤楓(中央)岩本蓮加
NHK紅白歌合戦に出場した乃木坂46山下美月(左)と佐藤楓(中央)岩本蓮加

「もちろんプレッシャーもあるんですけど、自分がセンターを務めるっていうよりは、乃木坂がもう1歩前に進まなきゃいけないシングル、という風にとらえています」

乃木坂46も世代交代が進み、今では1、2期生よりも3、4期生のほうが人数が多い。「先輩が抜けていく中でも、3、4期生がもっと活動の幅を広げて、知名度もどんどん上げて個を強くしていきたいです」と誓った。「全体で見たときに『卒業生が増えても全然いけるじゃん、強いじゃん』って思っていただけるようにならないとまずいな、っていう危機感はあります」と強い覚悟を明かした。

「僕は僕を好きになる」は、明るい爽やかなメロディーの乃木坂46らしいメッセージソングだ。「歌詞を見ると一瞬、ネガティブな曲に思えるかもしれないんですけど、秋元(康)さんの思いとしては、マイナスな気持ちを持ったり、自分自身に問い掛けたりする方に向けてのメッセージソングなんじゃないかなと思っています。2020年はそういうタイミングだったと思うので」と説明した。

NHK紅白歌合戦に出場した乃木坂46キャプテン秋元真夏(左)と山下美月
NHK紅白歌合戦に出場した乃木坂46キャプテン秋元真夏(左)と山下美月

「この曲を聴いて前向きになっていただきたいですし、今すごく悩んでいたり、自分に自信がないとか、自分のことが好きじゃないっていう人に、ちょっとでも明るい気持ちを届けたいです。私も含めて、乃木坂も、自分自身のことが好きじゃないって思いながら加入してきたメンバーが多いので。応援というよりは、寄り添うような伝え方ができればいいなと思います」

自分自身にも響くナンバーだという。「特にタイトルがすごく好きです。自分を好きになるって、人生で一番大事なことなんじゃないか、って思ったくらい。みんなに自分を好きになってほしいです」と願った。「誤解されがちで、自分のことが嫌いだったんですけど、乃木坂に入って、ファンの方や周りの方から、自分で気付けなかった自分のいいところを伝えていただきました」と感謝した。

「輝く!日本レコード大賞」に出演した乃木坂46山下美月
「輝く!日本レコード大賞」に出演した乃木坂46山下美月

「ヒルナンデス!」など、バラエティー番組での活躍も目立ってきた。「お父さんのように優しい南原(清隆)さんはじめ、皆さんにすごく助けられています。今は新センターとしていろんな番組に呼んでいただく機会も多いので、私をきっかけに乃木坂をもっと知っていただきたい。2021年、乃木坂も、皆さんも、笑顔が増える1年になりますように!」。感謝と決意を胸に、新たな熱風を巻き起こす。【取材・構成=横山慧】

◆山下美月(やました・みづき)1999年(平11)7月26日、東京都生まれ。16年9月加入の3期生。ファッション誌「CanCam」専属モデル。159センチ。血液型O。