84年の映画「エルム街の悪夢」などで知られる米国人のウェス・クレイブン監督が8月30日(日本時間同31日)脳腫瘍のためロサンゼルスの自宅で亡くなった。76歳だった。3人目の妻で映画プロデューサーのイヤ・ラブンカさんらが見守る中、息を引き取ったという。

 クレイブン監督は39年オハイオ州クリーブランド生まれ。ジョンズ・ホプキンズ大で哲学などの修士号を取得後、72年に映画監督デビュー。「エルム街の悪夢」シリーズで、鉄のツメを持つ殺人鬼フレディで世界を席巻すると、96年の「スクリーム」では、コメディー要素を取り入れホラー映画を革新させた。主人公の脅迫者が身に着けた白いおばけのマスクと黒服は、ハロウィーンの名物衣装になるなど、ホラー映画の巨匠として名を残した。