演歌歌手北島三郎(80)が3日、東京・TOHOシネマズ新宿で行われた映画「浅草・筑波の喜久次郎」の公開初日舞台あいさつに出席した。

 映画出演は84年の「修羅の群れ」以来32年ぶり。主演の松平健(63)とは時代劇「暴れん坊将軍」シリーズで共演しており、「久しぶりの映画で、松平さんとは20何年か一緒に『暴れん坊将軍』でやっていたので、2人で話しているとちょんまげをつけてくるの忘れたんじゃないかと思ってしまう」と笑った。

 撮影は今年3月。9月には頸椎(けいつい)症性脊髄症の手術をしており、「当時体調悪かったんです。動きもよくなくて。決意して、手術して、元気になって歩くことができるようになりました」と報告すると、拍手を浴びた。さらに「これからはどんどん歩いて、涙が出るような、こういう映画に出させていただきたいなと思います」と意欲を見せた。

 この日の会場は、08年に閉館した新宿コマ劇場の跡地に建設された新宿TOHOビル内にある。「ここは、松平さんも僕も、演劇をやっていた場所でもあるんですよね。39年間ここでやってましたから。(今日訪れたら)こんな町だったかなぁと思いまして。ここで映画も見てみたいなと思います」と話した。松平からは「私は少ししかやっていないですから。北島さんのはすごい記録ですよね」とたたえられていた。

 北島の娘で女優の水町レイコ(42)、長谷川純(31)も出席した。