宝塚歌劇団は1日、4月1日付で小川友次理事長が退き、現宝塚音楽学校理事副校長の木場健之(こば・けんし)氏(58)が新理事長に就任すると発表した。

木場氏は東大を卒業し、86年4月に阪急電鉄入社。05年4月からは劇団の制作部月組プロデューサー、10年からは宝塚クリエイティブアーツの営業部長も務め、19年4月からは、音楽学校の副校長に就いた。20年4月からは理事副校長となり、同10月には劇団理事に就いていた。

木場氏は、劇団を通じて「責任の重大さに身の引き締まる思い」とコメント。昨年の劇団は、コロナ禍により、戦後初の長期休止も経験し「大きな試練の年となりました。ライブ・エンターテインメントの存在意義までが問われる中、宝塚歌劇が果たすべき役割として、お客様に夢と希望を感じていただける舞台をお届けしようと、懸命に努力し公演、稽古を続けております」と決意も示した。

同時に1世紀を超える劇団の歴史に「宝塚歌劇の発展に尽力された皆様のご苦労を忘れることなく『清く、正しく、美しく』の精神を受け継いで、出演者、スタッフのレベルアップに努めたい」とした。

また、100周年翌年の15年に理事長に就いた小川氏は、ライブ・ビューイングや海外公演の強化など、新趣向の企画事業も推し進め、貢献してきた。

小川現理事長は「理事長として6年間、よりクオリティの高いライブ・エンターテインメントをお届けできるよう努めてまいりました。おかげさまで一昨年には過去最高の年間動員数も記録いたしました。これもひとえに、お客様、関係者各位、多くの皆様のお力添えによるもの」と感謝した。

小川現理事長は4月1日付で、梅田芸術劇場の取締役会長とともに、タカラヅカ・ライブ・ネクストの代表取締役社長に就く予定。