市川海老蔵(44)と、長女市川ぼたん(10)長男堀越勸玄君(8)が21日、都内稽古場で、新作歌舞伎「プペル~天明の護美人間~」(1月3~20日、東京・新橋演舞場)に向け、取材に応じた。

お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣の絵本「えんとつ町のプペル」が原作で、ゴミから生まれたゴミ人間プペルを海老蔵が、プペルと友情を育むはる(原作ではルビッチ)をぼたん、勸玄君が交互出演で演じる。

初日まであと2週間ほどとなり、ぼたんは「すごく緊張していて、せりふの言葉が難しかったり、多かったり、覚えるのも大変だったんですけど、たくさん練習したので、今は大丈夫かなという気持ちです」、勸玄君は「僕も緊張していて、大体せりふは覚えて、あとは稽古で動きとかをちゃんとして頑張ろうと思います」と、しっかり回答した。海老蔵は「あと2週間、これからが成長する時期」と期待を込めた。

2人が、同じ役を交互出演で演じるのは初めて。勸玄君が「負けないとか、ライバル関係とかはなくて、お互いのいいところを見つけて一緒にもっと頑張ろうと思います」言うと、海老蔵は「いいこと言うね」。ぼたんも「私も、弟のおもしろいところとか雰囲気がいいなというところをまねしたい」と話した。

だんまりと呼ばれる暗闇での探り合いを表現する演出や、立ち回りなども見どころ。海老蔵は「歌舞伎的な手法も多々、ちりばめられている。そういうところも見ていただきたい。古典に入った時の土台を仕込んでいます」とし「フィーチャーしたいのは、信じる気持ち、貫く心が未来を切り開くということ。『私も頑張ろう』と思える作品にしたいと思います」と語った。