サッカーの22年カタールワールドカップ(W杯)アジア最終予選サウジアラビア戦(7日、ジッダ)に向けて6日、主将のDF吉田麻也(33=サンプドリア)がオンライン取材に応じた。どんなときも“選手ファースト”を貫く森保監督への敬意を口にし、「みこしを担ぎたい」と指揮官との予選突破を誓った。
吉田の一問一答は以下の通り。
-9月のオマーン戦を振り返って、今思うことは?
吉田 雰囲気づくりが大事。短い時間でチームから代表に頭を切り替えないといけないし、2次予選とは違うと頭で分かっていても、いざ試合になって全然ダメでは許されない。これを繰り返している。初戦で結果が出ないのは18年の予選でもあったし、ザックさん(ザッケローニ監督)のときも、初戦で苦しんだ試合はあった。そこを気を引き締める、いい雰囲気に持っていくことが足りなかったし、僕自身の熱量も足りなかった。9月シリーズは難しいと毎回思う。プレシーズンにチームの戦術をかなり落とし込んで、すぐに日本に帰って、欧州が涼しい中で日本はまだ暑い。いろんな要素が相まって難しくしていると思う。
-予選1敗という結果を受けて抱くべき危機感について、どう思うか?
吉田 僕は非常に重く感じている。自分の代でW杯を逃すわけにはいかないプレッシャーはあるし、主将である以上責任は大きいと感じている。この2試合が鍵になるのはもちろん、サウジアラビアからすると、日本をたたけたらグッとW杯に近づくし、波に乗れていない日本をホームで迎えられるモチベーションは大きい。アグレッシブに来るであろう相手に、それ以上の気持ちで向かわないといけない、その準備が大事。
-主将としてどんな働きかけをしているか?
吉田 昨日着いたばかりで、何かをやっていることはない。ミーティングや練習を見ても、雰囲気は非常に引き締まっている。そこが9月のオマーン戦に欠けていた部分だと思う。これが最低限スタンダードにならないといけない。改善できているのはポジティブ。
-気持ちの持っていき方はどう考えているか?
吉田 僕が代表に入ってからずっと、精神的な負荷がかかった場面のほうが、日本代表として力を発揮する場面が多いと思う。ただ中東で試合をするといろんなことが起こり得ると思う。ジャッジ、観客の雰囲気、天候、スタジアム環境にも対応しないといけない。動じないよう、そういうことが起こると把握した上で準備しないといけない。
-アジア杯ではサウジアラビアに攻め込まれたが、何が大事か?
吉田 あれだけ日本がアジアでボールを回される試合は、他に記憶にないくらい。ボールを扱うのにたけていると思う。守備はいい形ではめられるようにしないといけない。前回はベタ引きで保持されてしまったが、そうなると疲弊するし、向こうも余力を残して戦ってくる。それは絶対にやっちゃいけない。
-批判も多い中、森保監督に対する思いは?
吉田 批判されない代表監督はいないと思う。森保監督も就任前から覚悟はあったと思うし、今もそうだと思う。僕もいろんな監督とやってきたけど、難しい監督が多い。監督はそういうものだと思う。本気で選手のことを考えてくれる監督は少なかった。その数少ない1人が森保監督だと思う。選手ファーストで物事をここまで考えてくれる人は、いないんじゃないか。レギュラーで出ている選手の個人キャリアを重視して、冨安に(9月の)大事な最終予選を1試合スキップさせたのは、監督がなかなかできる決断じゃないと僕は思う。だからこそ、みこしを担ぎたいと思う監督であることは間違いない。
-若手に対して思うことは?
吉田 多くの選手が新しいチャレンジをしている。今まで難しい、厳しいと言われる試合を見ていると、必ずと言っていいほど、途中から出た選手が結果を出している。自分のチャンスをつかむんだ、という気持ちを常に持ってほしい。前回大会でW杯を決めたオーストラリア戦でも、若手で抜てきされた井手口や拓磨(浅野)が活躍している。そういう選手が違いを出すのが、チームとして大切。
-アウェーの試合は引き分けでもいいという考えはあるか?
吉田 そう思っているけど、最初から引き分けを狙いにいくのは難しい。勝ちに行くんだ、巻き返すんだと準備して、0-0で押し込まれて残り10分のときは0-0狙いでいいと思うし、それはマネジメント能力の1つだと思う。最初からそれを狙うのは難しいので、勝ちに行くつもりで戦いたい。
◆みこしを担ぐ (1)他人をおだてて持ち上げること。(2)権力者など高い地位の人の面目を保つため、縁の下であれこれと努力すること。

