これが現実なのか。史上初の2季連続3冠を目指したG大阪が、1冠目のナビスコ杯で早くも涙をのんだ。鹿島のシュート24本に対してわずか5本。代名詞の攻撃的サッカーのかけらもない。2年連続3度目の優勝を逃した長谷川健太監督(50)は「勝てなかった責任は私にある。チームに慢心があった」。前半を0-0で耐えしのぎ、ハーフタイムのロッカールームには「勝てるんじゃないか」という空気が流れていたという。
前半30分、指揮官は早くも交代枠を1つ使った。攻め続けられDF西野を下げ、岩下敬輔(29)を投入せざるを得ない状況になった。「私自身、見極めが甘かった」。しかし、マークの受け渡しがうまくいかない。後半15分にセットプレーで得点した鹿島ファン・ソッコのマークを岩下が外してしまった。「責任を持って守備をできていなかった」と岩下は反省した。
再出発は7日のJ1リーグ広島戦。相手は第2ステージ優勝が懸かり、ホームで胴上げされる可能性がある。代表組を欠く15日の天皇杯4回戦は、直近のリーグ戦で完敗した川崎F戦(万博)。2つとも敗れれば、今季無冠の可能性が出てくる。清水の監督時代ナビスコ杯1度、天皇杯2度決勝で敗退した経験を持つ指揮官は「やっぱり負けちゃいけない。何回も準優勝して、下から(表彰式を)見る光景はもう見飽きた」と反撃を誓う。
FW宇佐美も悔しさをあらわにした。胴上げする相手の横で座り込み、表彰式は直視できなかったが「表彰台で喜ぶ姿を焼き付けるのが大事。気持ちを切り替えていくだけ」と唇をかんだ。頂点の喜びを再び味わうためにも、この敗戦を糧にはい上がっていくしかない。【小杉舞】



