川崎フロンターレがFW小林悠(30)、MF中村憲剛(37)、MF家長昭博(32)、MF阿部浩之(29)の前線4人のゴール共演などで北海道コンサドーレ札幌に大勝し、首位広島との勝ち点差を6に縮めた。今季湘南ベルマーレから加入し初先発に名を連ねたMF下田北斗(26)にも初得点が生まれた。

先に猛攻を仕掛けたのは札幌だった。速いプレスからカウンターを仕掛け、前半7分、同9分と札幌MF荒野拓馬(25)がGKと1対1の好機を決めきれず、同14分にもMFチャナティップ(24)もフリーでのシュートがわずかに左にそれた。絶好機を3本逃した代償は大きかった。

徐々に川崎Fが落ち着きを取り戻すと前半28分、高い位置でMF中村憲剛(37)がボールを奪うとMF家長昭博(32)へパス。家長のシュートは1度はGKに弾かれるも、そのこぼれ球を今度は利き足の左でゴール左上に狙いゴール。先制に成功した。直後の前半30分、今度は中村がFW小林悠(30)のクロスに右足でダイレクトでボレーシュート。豪快に今季6得点目を決め、ゴールパフォーマンスの「BKB、ヒィーア!!」を披露。さらに前半40分、MF阿部浩之(28)が小林のシュートのこぼれ球に左足を振り抜き、試合を決めた。

後半に入っても川崎Fの勢いは止まらない。後半12分、日本代表で負傷離脱したMF守田英正に代わりボランチで先発出場した下田が、家長のクロスに飛び込み移籍後初得点。直後の13分には、得点をお膳立てしてきたエースの小林が、高い位置でボールを奪うとそのままペナルティーエリア内でドリブルで仕掛け右足シュート。小林、家長、阿部、中村のそろい踏みゴールは初で「ファンタスティック4」ならぬ「フロンターレ4」の真価発揮となった。

川崎Fはユースから昨年加入したボランチのMF田中碧(20)がプロ初出場。ホームでデビューを飾りロスタイムにプロ初得点を挙げるなどお祭りムード。得失点差も一気に積み上げ、広島の背中をしっかりととらえた。