川崎フロンターレが25日、来季の新戦力として桐蔭横浜大のMFイサカ・ゼイン(4年)の加入が内定したことを発表した。

イサカはこの日、神奈川・桐蔭横浜大で内定報告を行い「技術が日本一のレベルのチームで、1日1日、全力で取り組んで、自分の特長であるスピード、突破力、ゴールを奪うための個の力を向上させていきたい」と抱負を語った。

ガーナ人の父と日本人の母を持ち、生まれも育ちも東京・町田市。ガーナは小学校4年で一度だけ行ったことがあるというが「日本語しか話せません」と苦笑した。桐光学園高では、磐田FW小川航基(21)と同学年で全国高校サッカー選手権に出場。高校卒業と同時にプロ入りした小川と、Jリーグの舞台で戦うことになる。イサカは「高校を卒業するとき、大学を卒業してプロになると誓って(桐蔭横浜大に)入学しました。彼(小川)が活躍する度に刺激になって、自分を奮い立たせてくれた存在。J1でマッチアップしてみたい」と再会を心待ちにした。

大学では右MFが主戦場だが、高校時代はサイドバックも経験。左MFもこなすユーティリティーだ。全日本大学選抜でともにプレーしているMF三笘薫(筑波大4年)、FW旗手怜央(順大4年)とともに、王者チームへと進む。激しいポジション争いが予想されるが「1日1日の練習の質が高ければ高いほど、自分のレベルが1日ずつ上がっていくと思う。選手としてうまくなって強くなりたい」と力強かった。「これまで、自分は目の前の目標をクリアしてきたタイプ。大きなイメージは持っていませんでしたが、こういうチームに入っていくからには日本を代表する選手になっていきたい」と高い志を口にし、東京オリンピック(五輪)にも「周囲に目指している選手いる中で、自分もあきらめられないのはあります」と秘めた闘志を言葉にしていた。【岩田千代巳】