J2アルビレックス新潟は、ホーム京都サンガFC戦(27日午後2時~)に向けた練習を23日、聖籠町のクラブハウス練習場で行った。19日福岡戦の後半開始から出場し、Jデビューを果たした高卒新人、MF秋山裕紀(18)は「次はスタメンを狙う」と宣言。今季は残り5節。最終盤に向け、ルーキーの躍動に期待がかかる。

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スタメン奪取へ向け、秋山は猛アピールした。休み明けとなったこの日の練習では、持ち前の展開力あふれるパスに加え、次々とシュートを放つなど、積極的なプレーを披露した。秋山は「今週の練習でどれだけやれるかが勝負」と語り、スタメン出場に並々ならぬ思いを抱いている。

Jデビューの福岡戦については「先輩に思い切りやっていいと声を掛けてもらい、緊張せずにできた」と振り返る。秋山を起点にしたチャンスも何度かあり、「正直、悪くないプレーだった」と手応えを感じている。ただ、1-2で敗れた結果には当然満足していない。「押し込んでからが課題。日ごろからゴールにこだわりをもちたい」。チームの勝利に貢献するため、プロ入り初ゴールにも意欲をのぞかせる。

試合後には友人からSNSでデビューを祝うメッセージが届いた。そして、オフは群馬県渋川市の実家に帰り、家族と食事や買い物などをして過ごし「リフレッシュできました」と笑顔を見せた。

新潟の勝ち点は、前節終了時点で「52」。J1昇格プレーオフ圏内の6位水戸との勝ち点差は「9」。吉永一明監督(51)は「昇格の可能性がある限り、そこを目指していく」と語り、昇格を全く諦めていない。

秋山は、27日の対戦相手・京都について「前線に速い選手がそろっている」と警戒する。守備に意識を置きながら、得意の攻撃につなげる考えだ。出場すれば初のホームデビューとなる秋山だが「活躍して友人や家族、サポーターに恩返しをしたい」。ビッグスワンのピッチでの躍動を誓った。【山岸章利】

◆秋山裕紀(あきやま・ひろき)2000年(平12)12月9日生まれ、群馬県渋川市出身。前橋FC-前橋育英高。高2の選手権大会県予選・準決勝(対前橋商)戦で公式戦初出場、その後の全国選手権では優勝。高3では選手権大会優秀選手を受賞。19年新潟加入。今年4月に日本高校選抜の一員としてドイツでの国際ユース大会に出場。175センチ、67キロ。