昨季に続き、J1ベガルタ仙台にとっては試練の冬になりそうだ。「アシスト王」で不動の左サイドバックDF永戸勝也(24)の移籍が決定的であることが7日、分かった。

関係者によると複数クラブが獲得に乗り出し、ACL出場チームへの移籍を目指しているという。プロ3年目の今季はリーグ戦30試合にフル出場。リーグトップの10アシスト(CKから8)、2ゴールを記録した。昨季も29試合に出場したが、出場時間を1000分以上伸ばし、大きく飛躍した。

第9節のガンバ大阪戦でプロ初ゴールを挙げ、第27節の横浜F・マリノス戦では、試合終了間際に起死回生の同点弾。いずれも勝ち点をもたらした。10年連続残留を決めた仙台の総得点は38で、永戸がゴール、アシストで直接得点に絡んだ割合は32%。去年から取り組んでいるけがをしない体づくりなど練習以外のケアにも注力し、結果につなげた。

17年に法大から加入し、3年目の今季は、左足からの正確なクロスに加え、カットインからの右足シュートなどプレーの幅を広げた。高いシュート意識で、チーム最多本数を記録する試合もあった。仙台は昨オフ、C大阪MF奥埜博亮(30)ら主力が大量に流出。チーム総得点の3割に絡み、代えがきかないキッカー流出は、再び大きな痛手となりそうだ。