新人の昨季、ベストイレブンに輝いた川崎フロンターレMF三笘薫(23)に待望の今季初ゴールが生まれた。セレッソ大阪戦で2-2の後半17分、ワンツーで抜け出して技ありの逆転弾を決めた。今月末に活動予定の東京オリンピック(五輪)世代U-24日本代表の横内昭展コーチが視察に訪れた中で、最高のアピール弾となった。チームは3-2と逆転勝利を収め、9年ぶりの開幕2連勝を飾った。

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注目のMF三笘が試合を決めた。後半17分、3人のDFに囲まれながらレアンドロ・ダミアンとのワンツーでエリア内を突破すると、角度のないところから相手GKの逆を突くシュートを決めた。かつて川崎FでプレーしたC大阪FW大久保とFWレアンドロ・ダミアンが交互に得点するシーソーゲームで、ヒーローの座をさらった。

東京五輪世代の横内コーチが見守る中、目に見える結果を残した。19年までは同代表のレギュラーとはいえない存在だったが、新型コロナの影響で代表活動がなかった1年で、一気に立ち位置が変わった。三笘も「今季の結果次第では(五輪本番の)メンバーに絡めるチャンスはあると思う。東京五輪が開催されたら2度とない経験ができる。活躍すれば選手としての価値も上げられる」と、代表入りを強く意識している。

U-24日本代表は26日、29日に同アルゼンチン代表と対戦予定。それまでに川崎Fはリーグ戦5試合を予定しており、三笘も徐々にコンディションを上げている。「1つゴールができたのはよかったけど、前半もシュートを正確に決められなかった。もっと詰めていけば複数ゴールも取れる」と、反省を生かしてアピールを重ねていく。