陸上の世界選手権男子200メートルで7位入賞した男子短距離のサニブラウン・ハキーム(18=東京陸協)が目標に掲げる「世界最速」へ再出発した。大会閉幕後、取材に応じ「(前回の)北京はあっけなく終わった気がしたが、今回は少し“爪痕”を残したかな」と振り返った。

 200メートル決勝で右ハムストリングを痛め、銅メダルを獲得した400メートルリレーはスタンドから見守った。リレーの出場意欲はさらに高まった。現状だと「バトンが下手くそすぎて使ってもらえない」と苦笑いし、今後は男子短距離のリレー合宿に「どこかの機会で行ければ」と意欲的だった。

 国際陸連のコー会長が会見でサニブラウンらの名前を挙げ「非常に若い才能が台頭した」と称賛。世界的にも注目を集めた。このまま渡米し、秋からはフロリダ大に進学。まずはけがの回復に重点を置き、今大会は達成できなかった100メートル、200メートル、400メートルリレーでフル稼働できる体力を求めていく。「最大の目標を持ってトレーニングに励んでいきたい」。英語も堪能な18歳は、大学ではスポーツマネジメントやビジネスを主に学ぶ予定。「まだ将来、やることが決まってないので、幅広く資格を取ろうと思ってます」と話した。【上田悠太】