12年ロンドン・オリンピック(五輪)代表ディーン元気(28=ミズノ)が76メートル64で4年ぶり3度目の優勝を果たした。

小雨のコンディション。ぬれた足元を気にして、「腰が浮いてしまった」。80メートルには届かず、記録は伸びなかった。「丁寧に行きすぎたのは反省。締まりのない試合をしてしまった。(内容に)不満足の選手が多かったが、火付け役となる投てきができなかった」と振り返った。

勝負には勝てたが、内容、記録には満足できなかった。「雨の対策もしないといけない」と新たな課題も見えた。

8月23日のセイコーゴールデングランプリでは84メートル5で優勝。7年ぶりの80メートル超の投てきだった。右脇腹や右肩の故障が癒え、助走の改善も功を奏し、復活を印象づけた。次戦となる日本選手権(10月1~3日・新潟)では8年ぶり2度目の優勝を狙う。6連覇中の新井涼平(スズキ)は同級生。ライバルであり、苦しい時には活躍を糧にしてきた存在だ。

ディーンは「日本選手権で新井君も仕上げてくると思う。自分のパフォーマンスをして、結果としていい記録も出せれば」と力を込めた。