【ドラフトまで1カ月】DeNA楠本泰史&山本祐大が語る 下位指名たたき上げの真実

運命のドラフト会議が、ちょうど1カ月後の10月26日に開催されます。「プロに入れば、順位は関係ない」とも言われますが、DeNAには下位指名からはい上がる選手が数多く存在します。17年ドラフト8位の楠本泰史外野手(28)、同9位の山本祐大捕手(25)も、そのクチ。同期2人がドラフトの思い出、プロ入り後などについて語り合いました。

プロ野球

◆楠本泰史(くすもと・たいし)1995年(平7)7月7日、大阪府吹田市出身。花咲徳栄では13年センバツ出場。東北福祉大を経て17年ドラフト8位でDeNA入団。18年3月30日ヤクルト戦で初出場。19年6月9日の西武戦でプロ初本塁打となる代打逆転満塁本塁打を放った。22年は開幕スタメンを勝ち取り、キャリア最多94試合に出場して6本塁打をマーク。180センチ、85キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸3600万円。


◆山本祐大(やまもと・ゆうだい)1998年(平10)9月11日生まれ、大阪市大正区出身。京都翔英では3年夏に甲子園出場。BCリーグ・滋賀在籍時に外野手から捕手へ転向。17年ドラフト9位でDeNA入団。新人の18年5月に1軍デビュー。同年8月19日の広島戦で、代打でプロ初打席初本塁打をマークした。今季はキャリア最多だった21年(51試合)の出場試合数を更新。東克樹投手の〝専属捕手〟として2ケタ勝利に導くなど、存在感を高めている。180センチ、87キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1030万円。

「まだやなぁ」

―ドラフト会議の当日を振り返って

楠本学校に会見場は作っていただいてたんですけど、寮のテレビで監督、助監督、マネジャーとかと見ていて、指名されたら、学校に向かうっていう感じでした。「まだやなぁ、まだやなぁ」とか言われながら、見てましたね。

2017年10月31日、東北福祉大

2017年10月31日、東北福祉大

山本当時はBCリーグから支配下指名された野手はいなかったので、支配下はないものだと思っていて、育成の時に呼ばれるかもと思って、そこに帳尻を合わせてました。一応、会見場で待ってましたけど、「まだ、ここじゃないよ」って思ってました。

―指名された瞬間はどんな感じだった

楠本ドラフトが始まってから2時間半以上経ってたので、気を抜いちゃってて…。選択終了する球団もあった中で「もうないんちゃうかな」って時に呼ばれたので「今、呼ばれた?」って感じでした。

山本僕の時は11球団が選択終了してたんです。ベイスターズだけドラフト9位を取って「あれ? 俺の名前だ」っていう感じで(笑い)。支配下で取ってくれると思ってなかったんで、(全体の)82番目でも僕からしたら、ドラフト1位ぐらいの気持ちでした。

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兵庫県出身。報徳学園、関大を経て、2007年に日刊スポーツに入社。
野球部に配属され、同年12月までアマチュア野球担当、 2008年から11年まで1期目の巨人担当、2012~13年まで西武担当(2013年はWBC担当)、2014~16年まで2期目の巨人担当、 2017~18年までアマチュア野球担当、2019~20年まで3期目の巨人担当、2021年は遊軍、2022年からDeNA担当。
身長169・5センチ、体重58~63キロをいったりきたり。