開催中止が相次ぐ競輪界ですが、明るい話題もあります!

間もなく、117期と118期(ガールズ9期)の新人がデビューする「ルーキーシリーズ」が開幕。5月15~17日の広島の皮切りに、29~31日小倉ナイター、そして6月12~14日の伊東の3開催で行われます。117期といえば、早期卒業の寺崎浩平がS級で大活躍中。今回は山本の独断と偏見で注目ルーキーをご紹介します。

卒期でトリッキーな走りを披露した山口拳矢
卒期でトリッキーな走りを披露した山口拳矢

★即戦力編

長田龍拳(19=静岡)は早期卒業2人を除いた男子養成所トップで卒業。師匠は渡辺晴智で、将来の静岡を背負う期待のレーサーです。インターハイと国体スプリントVの実績も申し分なし。

女子の1位は永塚祐子(34=神奈川)です。都内大手不動産会社での法人営業を10年経て、輪界に飛び込みました。バスケットボールで培ったバネで、ガールズの頂点を目指します。

そして、ヤマコウこと山口幸二氏を父に持つ山口拳矢(24=岐阜)も、卒業記念決勝でのトリッキーな動きが光りました。間違いなく実戦向きでしょう。

史上初のゴールデンキャップ3度獲得した町田太我(左)
史上初のゴールデンキャップ3度獲得した町田太我(左)

★徹底先行編

男子先行回数1位は町田太我(19=広島)が輝きました。最終成績は逃げて8勝し、バック26本を獲得。何より、ゴールデンキャップを全3回とも獲得し、早期卒業候補に挙がっていたほど。卒期決勝は逃し在所成績は13位ですが、デビュー後の飛躍は間違いないでしょう。

養成所トップ卒業の長田龍拳(左)と永塚祐子。デビュー戦に注目です
養成所トップ卒業の長田龍拳(左)と永塚祐子。デビュー戦に注目です

女子で永塚に次ぐバック本数を獲得したのは西島叶子(25=熊本)。父は西島聡一(56期=引退)おじが西島貢司(64期)という血筋のなせるわざか、自転車の名門・鹿屋体大入学後に自転車競技を始めて大学日本一に輝いた逸材です。

★異色レーサー編

経歴が多種多様なのも競輪界の特徴。筆頭は平昌五輪モーグル銅の原大智(23=宮城)ですが、他にも異色経歴レーサーがいます。

広木まこ(26=福岡)は海上保安庁出身。パイロットを目指していたそうで、ヘリコプターの操縦歴もあるそうです。

保立沙織(36=神奈川)は17年にビーチバレーで年間王者に輝きました。同県の尾崎睦は、東京女子体大時代の後輩になります。

太友花(28=福島)は声優を経て、適性で養成所を合格。勝利者インタビューで美声を披露してくれるか?

男子では元自衛官の吉田勇気(31=福岡)。教官評によると射撃の名手だったそう。デビュー後は白星に照準を合わせます。

卒業記念同様、無観客でのデビューになりますが、ぜひCSやネット中継でルーキーの走りを応援しましょう。【山本幸史】