Jリーグのデータを独自の視点で分析する、恒例の「データが語るJリーグ」を今年も随時掲載します。今季の第1回は開幕戦で外国籍選手3人がゴールを決めた名古屋グランパスを取り上げます。

 名古屋が、ブラジル人トリオのそろい踏みで、J1復帰初年度の開幕戦を勝利で飾った。推定年俸4億円の元代表FWジョー、昨季J1復帰の立役者となったMFガブリエル・シャビエル、2月に加入したばかりのDFホーシャ。開幕戦で1チームの外国籍選手3人によるゴールは、11年の柏以来7年ぶり2度目。11年の柏は同じくJ1復帰初年度で、史上初めて昇格1年目でJ1を制した。今季の名古屋も躍進を予感させる初戦となった。

 この吉兆データだけでなくチームとして勝ってなお伸びしろを感じさせた。守備陣はホーシャの他に、17歳のDF菅原、大卒1年目のDF秋山、オーストラリア代表GKランゲラックもJ1初出場。高いラインを維持しながら相手をオフサイドの網に5度もかけた。

 そのコンパクトな布陣の中、ショートパスをつないで攻撃。前半26分の和泉→ジョー→シャビエルの得点は秀逸。15メートル未満のパス成功数は353本で、浦和の320本を上回り、今季の開幕節では最多だった。11年の柏、14年のG大阪と復帰初年度での優勝が珍しくなくなったJリーグ。今季の名古屋も続くことができるか注目だ。【石川秀和】


24日、G大阪対名古屋後半、名古屋ジョー(左から2人目)は決勝ゴールを決める
24日、G大阪対名古屋後半、名古屋ジョー(左から2人目)は決勝ゴールを決める