セレッソ大阪MF奥埜博亮(31)の豊富な運動量が光る。今年8月で32歳になるが、2月27日の柏戦では開幕節で個人最長となる13・29キロを走り、チームの勝利に貢献した。ルーズボールへの反応も鋭く、「こぼれ球奪取数」は開幕節のMF登録選手では最多の8回を数えた。
相手に退場者が出たこともあり、2-0で快勝したが、ボランチで出場した奥埜のセカンドボールへの対応がチームに流れを引き寄せた。柏のMF江坂任は「セカンドボールが拾えなくなったことと、ロングボールを蹴られてそれが相手のボールになるようになったことで相手の流れになったかなと思う」と話していた。
FWとしての出場が多かった昨季もJリーグ発表のトラッキングデータで好数値をマークし、第29節の大分戦が13・54キロで2位、第33節の鳥栖戦が4位の13・43キロ。トップ5に2度ランクインしたのは奥埜だけだった。今季もそのプレーエリアの広さは健在。セカンドボールへの嗅覚のようなものはさらに鋭さを増した印象だ。
◆J1開幕節(2月26~28日)の選手別走行距離ランキング
1位 13.29キロ 奥埜博亮(C大阪)
2位 12.84キロ 天野純(横浜)
3位 12.67キロ 原川力(C大阪)
4位 12.66キロ 長谷川雄志(大分)
5位 12.59キロ 宮代大聖(徳島)
C大阪は、奥埜とともにボランチでフル出場した今季新加入のMF原川力(27)も12・67キロで3位にランクイン。原川は攻守両面で活躍し、パス数はチーム最多73本を数えた。【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)