ドラゴンボールばりの金髪ヘア、J2アルビレックス新潟のMF本間至恩(21)が超絶2ゴールを奪った。

5月25日の第18節、アウェー水戸戦で本間は後半の頭からピッチに登場。“弟分”のMF三戸舜介(19)が後半8分に先制点を奪うと、同22分だった。「たぶん、ダイレクトはプロ初」と言ったようにMF伊藤涼太郎(24)の左CKを右足で合わせて、まず1点。同40分には「至恩ゾーン」の左サイドで相手1人をスルリとかわすと、三戸とのワンツーでゴール中央に進入。最後はこの日2ゴール目を強烈ミドルをぶち込んでみせた。

3-0とするえぐいゴールを決めた後は、左手人さし指を口元に当てながらサポーター席に向かって「どうだい?」と言わんばかりのドヤ顔。試合後、ジェスチャーの真意を問うと「とっさに出た。意味はないです(笑い)。ただ、今日はどうしても結果が欲しかった」と興奮気味に話し始めた。

その水戸戦。左MFには5月21日のホーム横浜FC戦で2得点の活躍を見せたFW小見洋太(19)が2戦連続で先発起用された。自身は8日ホーム東京V戦以降、先発から遠ざかるだけに「同じポジションの選手が活躍していて燃えないわけがない。正直、守備はゴメス君(左DF堀米悠斗)に任せた。どこでチームに貢献するかを考えた時、攻撃で勝利に導きたいと思った」。ピッチ脇でカメラを構えていた私には守備でも走り回っていたように見えたが、攻撃時には大声でパスを要求したり、空いているスペースを味方に指さしで伝えるなど得点以外の部分でも鬼気迫るプレーを連発していた。

「自分にはエゴが足りない」。同じ新潟の下部組織出身で、20年までともにプレーしたFW渡辺新太(26=J2大分)からは「チャンスでパスを選択するのは『逃げ』とも取られる。シュートの時はもっと足を振り抜け」と指摘された。あの2点目はまさに、それ。試合後の監督会見が始まる前、相手側の記者の方々が「あの10番すごい。あんな速い選手久しぶりに見た。ヤバイ」と口をそろえていた。心の中でその考えに共感。「マジでヤバイ。カメラで追えないっス」。

ドラゴンボールの悟空が初めてスーパーサイヤ人になったのは漫画では27巻。覚醒後は容姿が黒髪から金髪に変わり、口調も自分のことを「オラ」ではなく「オレ」に変わる。圧倒的な戦闘力を得たことで自信を深め、強敵フリーザを圧倒する。本間にとってもポジションを奪われている現状がさらなる覚醒への奮起材料になっているようだ。

「やっぱり90分出たい。ここからはもっとエゴを前面に出してゴール、アシストにこだわりたい。結果、それがチームの勝利につながれば」と力を込める。持ち前のテクニックに加え、「オレがオレが!」という姿勢で戦闘力を高める。今季はここまで3得点4アシスト。どこまで数字を伸ばすのか、チームを取材する楽しみが、またひとつ増えた。【小林忠】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「サッカー現場発」)