王者が苦しんでいる。リーグ2連覇中の川崎フロンターレは、8日時点でリーグ戦3位。19試合を終えて10勝4分5敗の成績をマークする。首位を走る横浜F・マリノスとは勝ち点9差。優勝に輝いた昨季は2敗、20年シーズンも3敗しか、こぼさなかった。4位に甘んじた19年でさえ、6敗だった。

既にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)、天皇杯は敗退。残すタイトルの可能性は、リーグ戦、ルヴァン杯の2つ。その中、去年までの「圧倒」を見せられていない。天皇杯ではJ2東京ヴェルディに敗れた。直後の6月25日のリーグ戦・第18節のジュビロ磐田戦は1-1の引き分けに終わった。試合後にはFW小林が「こういう試合を勝たないと優勝は…」と顔をしかめた。キャプテンのDF谷口は「まだまだ勝利に対する気持ち、迫力は上げていかないといけない」と唇をかんだ。

クラブは「1試合3点以上」を目標に掲げている。だが、今季はここまでリーグ戦19試合中、3得点以上は1試合のみ。昨季23得点を挙げ、得点王に輝いたFWレアンドロ・ダミアンも、今季3得点と苦しんでいる。その状況について「個人的、チームとしても、ここ数年のような形が出せていない」と分析した。

クラブ史上初のリーグ3連覇へ、下を向いてはいられない。鬼木監督は「自分たちから崩れないこと。自分たちとの戦い」と言った。選手間での話し合いの時間が増えるなど、危機感を持って、本来の形に戻ろうとしている。2年連続でリーグチャンピオンになれば、研究もされる。そこを乗り越え、頂を目指す。FWマルシーニョは「いなければいけない立ち位置に戻れるように、全員で準備をしていきたい」。ちょっとしたズレを修正し、必勝街道を突き進む。【栗田尚樹】(ニッカンスポーツ・コム/記者コラム「サッカー現場発」)