サッカー日本代表初選出の北海道コンサドーレ札幌FW鈴木武蔵(25)が、A代表デビューへ気持ちを高ぶらせた。21日、横浜市内で国際親善試合キリンチャレンジ杯コロンビア戦(22日、日産ス)に向けた練習に参加した。試合を翌日に控え、目標として「一番はゴールを取ること」と宣言。FWとしての仕事を全うする覚悟を見せた。

元戦友たちと同じピッチに立つ日を目指してきた。16年リオデジャネイロ五輪にチームメートとして出場した1学年下のMF中島や南野らは、森保ジャパンのメンバーとして指揮官からの信頼を得ている。「同世代が活躍するのはすごい刺激になった。早く自分もここで試合に出てサッカーをやりたいと思いながら見ていた」。チャンスが巡ってきた。持ち味を生かした相手の背後への抜け出しや攻撃の起点になるプレーを繰り出すつもりだ。

武器のスピードは、クラブでも折り紙付きだ。札幌の大塚フィジカルコーチは、鈴木の速さを数字で語っていたことがある。「GPSデータで、時速34キロを記録する。もちろんチームトップの速さ」と明かす。クラブでは過去に元インドネシア代表FWイルファンが時速35キロをマークした実績はあっても、鈴木にはさらに身長185センチのフィジカルも備わり「なかなか出ない」と同コーチ。昨季の長崎でのリーグ戦11得点、今季の3得点も自信となっており、後は本番でもその力を発揮するだけだ。

「久しぶりに日の丸のユニホームを着て試合ができる。本当に楽しみ」。サムライブルーの背番号13が、日本中を沸かせる。【保坂果那】