日本代表に17歳のMF久保建英(東京)が初選出された。日本サッカー協会は23日、6月のキリンチャレンジ杯2試合の日本代表27人を発表。スペインの名門バルセロナ育ちで、2000年以降生まれの選手では初の代表入り。DF市川大祐に次ぐ歴代2位の年少A代表デビューが濃厚になった。得点すれば、国際Aマッチ史上最年少記録樹立となる。日本は5日にトリニダード・トバゴ(豊田ス)、9日にエルサルバドル(宮城)と対戦する。久保は24日に発表される南米選手権ブラジル大会の日本代表入りも確実となっている。

  ◇    ◇    ◇

久保はひとたびピッチに立てば、年上が相手でも物おじすることなくドリブルを仕掛ける。そんな頼もしい17歳はまだ高校3年生。東京のある選手は「かわいいやつですよ」と言う。人なつっこく、たまに先輩をいじることもある、ひょうきん者だ。

今季開幕前の沖縄キャンプでは、練習の合間に散歩した海辺でカニを発見し喜んでいた。現在U-20W杯ポーランド大会に参加している同世代のFW田川とはしゃぐ姿を見て、25歳の日本代表MF橋本は「老いを感じました」とSNSに書いた。趣味は読書。最近読んだ中のおすすめは映画化もされた青春小説「君の膵臓をたべたい」だという。本に没頭する時は、青春まっただ中だ。

5月12日の磐田戦で今季リーグ初ゴールを決めた。ゲストで味スタを訪れていた芸人チョコレートプラネットの「TT兄弟」を意識した「T」のパフォーマンスを披露。「ゴールを決めたら(Tパフォを)やってねと言われていました。これで広報の方の株も上がったんじゃないですか」。ふてぶてしさもある言葉でも憎まれないキャラ。きっと初めてのA代表でもすぐに先輩たちにとけ込み、愛されることだろう。【FC東京担当=岡崎悠利】