ドイツ1部バイエルン・ミュンヘンなどを指揮したフェリックス・マガト氏(62)の監督就任が有力となった鳥栖の竹原稔社長(55)は2日、佐賀・鳥栖市内で交渉を正式に認めた。既に基本合意に達しており「長期ビジョンで考えている。単年で来る監督はいないでしょう」と説明した。複数年契約で打診し、年俸は1億円以上とみられる。

 竹原社長は「チームを優勝に引き上げるベストの選択。5年後により繁栄するための計画」と明言。今月中にマガト氏が来日し、本拠地ベアスタや練習場見学、選手との対面も予定。その際に「クラブからの要望も伝えたいと思っている」と最終交渉を行う。ドイツ人指揮官は中国のクラブからのオファーも断ったという。今季の森下監督については、マガト体制でのコーチなど新ポスト就任を打診済み。今季11位に終わった鳥栖が名将の就任で反撃に出る。

 ◆フェリックス・マガト 1953年7月26日、ドイツ生まれ。72年からMFとしてハンブルガーSVなどで活躍。92年からドイツの複数クラブで監督を歴任Bミュンヘンやウォルフスブルクを率いてリーグ優勝経験があり、ウォルフスブルクで長谷部、シャルケで内田を指導した。西ドイツ代表で43試合3得点。174センチ、74キロ。