湘南ベルマーレの曹貴裁監督(48)は試合後、FW神谷優太(20)を3試合ぶりに、しかも先発で起用しながら、前半31分でベンチに下げた理由について語った。

 曹監督は、U-20(20歳以下)W杯韓国大会(20日開幕)日本代表メンバーから落選後、初戦となった神谷のプレーを「ひどかった」と評した上で、真意を次のように語った。

 曹監督 前半で神谷を代えましたけど今季、前半で人を代えたのは初めて。僕は監督6シーズン目になりますが、前半で人を代えたのは、おそらく1回か2回…それほど、彼はひどかったということです。悪かったという意味じゃなくて…人間は1回、ひどかったと思うプレーをピッチでしないと、なかなか分からない。今日は優太が学ばなきゃいけない日だと思います。もちろん、代表に選ばれなくて、悔しさを持ってピッチに立ちましたけど、僕はもっと出来る選手、やらなければいけない選手だと思います。プレーする=戦うこと。技術の品評会じゃないという話をしました。彼は、そういうことを脳裏に焼き付けて、これから練習しないと。U-20W杯初戦の南アフリカ戦で、横パスを引っかけられて失点して学ぶのか、Jリーグで学ぶのか、どちらがいいか僕には分かりませんが、彼は選ばれていないことを真摯(しんし)に受け止めて次に進まないといけない。

 曹監督はこれまで、神谷とDF杉岡大暉(18)が代表に招集されて不在の際「(2人が)いない方がチームが強い」などとジョークを交えつつ、2人に刺激になるようなメッセージを送ってきた。今回のメッセージも、代表から外れた神谷の今後をおもんばかった、厳しくも愛のあるものとなった。【村上幸将】