ベガルタ仙台は今日8日、アウェーでヴィッセル神戸と対戦する。リーグ2戦連発中のFW西村拓真(20)の先発出場が濃厚だ。コーチ陣、先輩からも高い評価を受ける成長ぶりを敵地でも発揮し、3戦連発弾を狙う。チームは現在12位で、対する神戸は11位の勝ち点2差だけに、負けるわけにはいかない。7日は仙台市内で前日練習を行った。

 調子の良さを聞かれ、西村は「調子とかはあんまりないです。修正点がいっぱい出てくる」と語る。ピンクのシューズに替えてから2戦連発中だが、「そんなことでうまくなったら楽です」と乗らない。そんな愚直な姿勢が、西村の良さと首脳陣は口をそろえる。

 居残り練習を指導する福永泰コーチ(44)は「遠慮なく主張してきた」と、昨季のコーチ就任直後を振り返る。自身のレベルアップを目指し「ファーストタッチが足りない部分」と直談判してきた西村の姿勢を買い、ボールの運び方を指導してきた。「去年からすると簡単にボールを失わないから、ボールが西村に集まるようになった」と仲間の信頼を得た愛弟子の成長を喜ぶ。

 西形浩和フィジカルコーチ(45)は「3年間100%の力でトレーニングをやってきた。最後まで足が止まらないのが彼の特長」と評価する。チームトップクラスの高い負荷をかけて練習を行っており、身体能力には定評があった。そこから無駄な動きが減り、ここぞというところでギアを入れられるようになった。福永コーチは「どのポジションにいればいいか整理できている」ことが要因と指摘。1日の前節G大阪戦のゴールは、タイミング良くペナルティーエリア内に入って決めた。

 仙台は22クラブ目となるJ1アウェー戦通算150得点まであと1得点。MF梁勇基(35)は「思い切りのいい選手」と西村が節目のゴールを決めると予想した。「3戦連続(弾)は求められる」と燃える絶好調男に、連敗ストップも節目のゴールも期待だ。【秋吉裕介】