横浜F・マリノスのMF斎藤学(27)が27日、横浜市内で取材に応じた。松葉づえ姿で、右膝前十字靱帯(じんたい)損傷で全治8カ月の見込みと診断された現在の心境を語った。

 来季の開幕も、来年のW杯も絶望的という重傷であることが前日26日に発表された。その後、初めての報道陣への対応となったが、開口一番「もう前向きに考えているし、なるようになると思っている」と、気丈に話した。「どれだけ(リハビリ期間を)短くするかが大事だけど、再発する可能性もある。そういうのを考慮しながら、なるべくベストなタイミングで復帰できるようにしていきたい。無理矢理、W杯に合わせることは考えていない。自分の体がベストな時に戻ることができるようにしたい。その結果が、W杯に間に合う期間になればいいだけ」と、時折、笑顔も見せながら話した。2大会連続のW杯日本代表メンバー入りに固執するわけではなく、あくまでも完治と再発防止を優先させる決意を口にした。

 右膝の状態については「曲げ伸ばしが痛いぐらいで、そんなに痛くはない。オペ後のために、どれだけ早く治せるかのために、松葉づえをしているだけ。(松葉づえが)なくても歩くことはできる」と説明した。今後、患部の腫れが引くのを待ち、2~4週間後に手術を受ける予定だ。

 「これだけサッカーから離れることもないので、これを機会に、違う自分をつくっていきたい。サッカーの練習以外での成長を意識していけたら」。現状を受け入れ、終始冷静に、前向きに話していた。