2位川崎フロンターレがセレッソ大阪に大勝し、首位鹿島の勝ち点差を5に縮めた。

 川崎Fは、司令塔のMF大島僚太(24)が23日の神戸戦で左太もも裏の肉離れを発症し全治2カ月。MF阿部浩之(28)も神戸戦で右膝を痛め長期離脱が必至の状況だ。主力2人を欠いた中でも、川崎Fはボールを保持する持ち味を存分に発揮した。前半19分、右CKでMF中村憲剛(36)のクロスをDF谷口彰悟(26)が頭で合わせ先制。前半45分には、エースFW小林悠(30)が追加点を決め、後半はDFエウシーニョ(27)の2発、大島の代役で先発したMF森谷賢太郎(29)の30メートルミドル弾など大量5得点を挙げ、快勝した。

 試合前、選手も鬼木達監督(44)も首位鹿島が敗れた情報を得ていた。だが、指揮官は試合前のミーティングで「我々は自分たちのサッカーに集中すること」と言い聞かせ、球際で戦う気持ちを説いたという。指揮官は「けが人がでたのは残念だが、今季始まってから、誰が出ても、根本は同じサッカーをして、出た選手の良さを出そうとやってきた。戦う姿勢、自分たちらしさを出せた」とたたえた。

 2アシストでチームを引っ張ったMF中村は「気持ちも入っていた。(森谷)賢太郎、(長谷川)竜也も結果を残してくれて、またチームとして前に進めるいい戦いだった」と振り返った。鹿島との勝ち点差を縮めたことに「自分たちが勝たないと始まらない。前節、アウェーで0-0と勝ち点3をとれなかった。今回は攻守で圧倒しようとみんなで入った。プレス、攻守の切り替えと1人1人がよくやれたと思うし、自分たちの試合に集中してやれた」と手ごたえを口にした。