J2ジェフユナイテッド千葉が17日、8位から大逆転でのJ1昇格プレーオフ進出が懸かる19日の最終節・横浜FC戦(フクアリ)戦のSバック指定席、ホーム側自由席が、同日午後6時時点で完売したと発表した。両席種が前売り段階で完売したのは今季、初めて。シーズンチケットを含めて1万4700席が売れており、1万3877人を動員した3月11日の名古屋戦を上回る、今季最多動員となることが決定的となった。

 千葉は11日の前節・名古屋グランパス戦に3-0と大勝し6連勝と、J1昇格プレーオフ圏内への滑り込みに、猛烈なラストスパートをかけている。最終節では横浜FCに勝った上で、勝ち点2差の5位徳島と6位東京V戦、同1差の7位松本対京都の結果次第でプレーオフ進出が決まる。大一番を前に、フクアリを最高潮に盛り上げるべく駆け付けるサポーターに、DF近藤直也主将(34)は「ありがたいことですね。最後、ホームだし、しっかり勝って締めくくりたい」と感謝した。

 17日は、千葉市内のユナイテッドパークで練習を行い、ミニゲーム、フォーメーション練習などで汗を流した。ファン・エスナイデル監督(44)は「ただの1試合だ。もちろん大切な試合だし、ホームで勝って終わりたいが、それ以上でもそれ以下でもない」と、いつも通り冷静に答えた。その上で「6連勝しているのは偶然ではない」と力説した。

 ハイライン、ハイプレスで徹底的に攻めまくるサッカーを貫いてきた一方で、選手には食事、生活面含め、プロとして規律を求める指導を徹底して続けてきた。同監督は「多分、選手は今、自分たちがやっていることに、自信を持っていると思います。選手に試合以外のことを考えて欲しくない。(いつも通り)今の試合以上に大切な試合はないと思ってほしい」と訴えた。

 近藤も「どの試合も勝たなきゃいけない状況で毎試合、やってきたので、特にいつもと変わらない。練習の雰囲気も、そう。すごく緊張感があるわけでもない」と、エスナイデル監督同様、平常心を強調。他力でのプレーオフ進出という状況だが「他(の試合)のことを考えてもしょうがない。サポーターの皆さんの、期待の声もいただいて、選手も高まっている。勝たなきゃ何も始まらない。ホームで大量得点で勝てればいい」と、横浜FC戦に一意専心する覚悟だ。【村上幸将】