「ミスターアルビレックス」が18年間の選手生活に別れを告げる。アルビレックス新潟は25日、MF本間勲(36)の今季限りでの現役引退を発表した。最終節セレッソ大阪戦(12月2日・デンカビッグスワンスタジアム)では、試合後にあいさつをする。

 背番号15がピッチを去る。本間が引退を決断したのは甲府戦で勝利しながらJ2降格が決定した後だった。今日26日の清水戦に向けての練習が始まった中、中野幸夫社長(62)ら現場幹部に引退の意向を伝えた。

 本間は「アルビの選手として引退することが自分にとっては一番いい」と引き際を意識していた。J2時代の00年に入団。18年間の中で15年半を新潟で過ごした。07年からゲーム主将を務め、10年から12年は正式に主将。不動のボランチとして、泥くさく、粘り強くプレーする姿は新潟の象徴だった。

 14年8月に栃木に移籍し、今季は2年半ぶりに新潟に復帰した。MF小泉慶(22)ら若手の台頭の前に今季出場はここまで4試合。それでも、ポジション争いに真摯(しんし)に挑んだ。どんな状況でもひたむきに取り組み、背中で示してきた。「理想の主将像は勲さん」。現主将のDF大野和成(28)はそう公言していた。

 今後は下部組織を含めたクラブスタッフ就任が有力とみられている。1年でのJ1復帰をチームメートに託し、新潟の変革を裏から支える。

 ◆本間勲(ほんま・いさお)1981年(昭56)4月19日生まれ、胎内市(旧中条町)出身。中条中から習志野(千葉)に進み、00年に新潟に入団。ボランチとして頭角を現し、05年からレギュラーに定着。J1通算255試合出場9得点、J2通算108試合出場6得点。ポジションはMF。173センチ、67キロ。