ベガルタ仙台に加入する流通経大4年FWジャーメイン良(22)がこのほど、日刊スポーツのインタビューに応じた。今季仙台の特別指定選手としてルヴァン杯やリーグ戦デビューを果たし、昨年末の全日本大学サッカー選手権では3年ぶり2度目の優勝に貢献した。大学NO・1ストライカーはすでにチームに合流。仙台でのタイトル獲得に向け、強い決意を語った。

 ジャーメインが、たくましさを増して仙台入りする。2度目の全日本大学選手権優勝を振り返り「1年時は先輩について行っての優勝。今年はチームを引っ張っての優勝なので、重みが違う。10番をつけてる以上、優勝に導くのが役目だと思っていた」と話した。右MFで全試合に出場。持ち味の突破力からチャンスをつくった。同大学の中野雄二監督から「前を向いてボールを持ったらJリーガーでも対応できない」と評価される。

 プロでもタイトルを狙う。昨季終盤、離脱者が相次いだ仙台から公式戦出場を要請された。川崎Fとのルヴァン杯準決勝にも出場し「(タイトルまで)あと1歩だった、来シーズンはその上を行く」と決意した。個人タイトルも取る。同大会でFW西村拓真(21)が選出されたニューヒーロー賞を狙う。リーグ戦では2桁得点を目標に掲げる。

 努力でのし上がった。流通経大柏高時に高円宮杯プレミアリーグ王者となって同大へ進学するも「レギュラーになれるか、どうか」と中野監督の評価は低かった。それでも、シュートの決定力に磨きをかけ続け、即戦力として活躍。特に今年になってからは、直径7センチに満たないテニスボールに足を合わせてシュート練習。関東大学リーグ1部の2桁得点者5人の中で、トップの決定率を残した。

 仙台では昨季の練習参加で、前線3枚と左右のウイングバック(WB)計5人の攻撃時の動きを学んだ。秀でたスピードで「ゴール前に入ったら、点の入れるポイントにどれだけ入れるか」を意識し、15日からの沖縄キャンプに臨む。昨季最終戦の甲府戦後、東京駅で渡辺晋監督(44)から「来シーズン頼むぞ」と背中を押され、身震いした。とにかく「点に絡みたい」と意気込む。【秋吉裕介】