昨季J1・4位の柏レイソルがムアントン(タイ)とのプレーオフを制し、3年ぶり4度目のACL本戦出場を決めた。

 前半はスコアレスで折り返し、サイド攻撃が機能し始めた後半開始早々にFWクリスティアーノのゴールで先制すると、1点を加えた終了間際にもFW伊東純也が決めて相手を突き放した。

 下平隆宏監督(46)はACL本戦出場を喜び「対戦相手のムアントンも素晴らしいチームだと思いましたし、技術のある選手もいました。3-0で勝てたことには満足しています」と振り返った。また、試合中に、この試合でフル出場を果たしたMFキム・ボギョンに待望の第一子が誕生していたことも明かした。「試合中にキム・ボギョンの子供が生まれたそうで、彼の奥さんは韓国にいるそうですが、今日はキム・ボギョンをお祝いしたい気持ちでもいっぱいです」と笑顔をみせた。

 ACL本戦へ向けてはあらためて優勝への思いを口にし「正直、優勝を狙っています。こういうチャンスを生かして、アジアチャンピオンになることを目標にやっていきたいと思います」と意気込んだ。

 今季加入のMF江坂が先発出場を果たし、同じく新加入のFW瀬川やMF小泉らも途中出場。新戦力もうまく融合した中での快勝劇に、指揮官の話も弾んだ。この日、何度も決定機を迎えながら得点できなかった江坂については「今日のゲームに関しては『あたる』だけに、うまく当たらなかったなと思います。キャンプのゲームでは当たってました。本当に素晴らしい選手だと思っていますし、今日は運がなかったと思っています」と江坂の名前をもじったトークで笑いを誘った。

 全3得点に絡む活躍をみせた伊東については「守備のところでも今日はサボらずに頑張ってくれましたし、しっかり貢献してくれた」と評価。伊東は昨年、日本代表に初選出されるなど、そのプレーへの注目度は高まってきている。看板選手としてチームを引っ張っていく活躍を期待する一方で、指揮官としての親心もみせ「慢心が出ないように、しっかり手綱を締めながらやっていく。そうすれば、日本を代表する素晴らしい選手になる可能性を持っていると思う」と期待を込めた。

 また、この試合で2ゴールを挙げてチームを勝利に導いたクリスティアーノも試合後に取材に応じた。今季初戦を勝ち切れたことを喜び「やはりゴールへの強い気持ちを持って試合に入りましたし、勝利という形で終えれてよかった」と笑顔。得点シーンについては「(1点目は)あのボールがくると信じて動きだした。しかし、その前の時間帯からも、もう少し前への有効な(パスの)流し込みができていれば、ああいった得点はもっとできていたんじゃないかなと思います」と振り返った。

 江坂ら新戦力については「1試合目のわりには、予想よりもいい連携がみられた。相手も非常に完成されたチームで、勝ちで終えられたのは私たちが取り組んできたことの成果だと思います」と話した。