J2ジェフユナイテッド千葉MF高橋壱晟(19)が9日、千葉を通じ、同じJ2のレノファ山口FCに期限付き移籍すると発表した。開幕を約2週間後に控えての電撃移籍に「急な発表になってしまい申し訳ありません。このたび、レノファ山口FCに移籍することになりました。いつどんな時でも、温かい声援、拍手を送ってくださったサポーターの皆さん、本当にありがとうございました」とコメントを発表した。

 高橋は17年に千葉に加入し、2月26日のFC町田ゼルビア戦でMF阿部勇樹(現J1浦和レッズ)以来、高卒新人としては17年ぶりに開幕スタメンを飾った。同5月13日のV・ファーレン長崎戦では後半開始時に交代も、年俸の上限がないプロA契約締結条件の900分出場(10試合フル出場相当)を満たし、A契約を締結。同7月16日の第24節ロアッソ熊本戦までは、19試合に先発するなど順調に出場を重ねたが、同戦以降、途中出場やベンチを温める機会が増えた。10月7日のファジアーノ岡山とのホーム戦の後半31分から途中出場したのを最後にリーグ戦では出番がなく、ベンチ入りにとどまった。移籍の理由は明らかにしていないが、出場機会を求めての移籍とみられる。

 出場機会を減らした17年7月には、アビスパ福岡からMF為田大貴(24)、名古屋グランパスからMF矢田旭(26)と、中盤の攻撃的な選手が相次いで期限付き移籍した。2人はファン・エスナイデル監督の戦術理解度が高く、途中加入ながら定位置を確保。一方、高橋は17年11月26日のJ1昇格プレーオフ名古屋グランパス戦もベンチ入りしたが出番はなく、リーグ戦は23試合に出場して2得点、天皇杯は1試合の出場にとどまった。今季は千葉のキャンプに参加したが、4日にホームのフクダ電子アリーナでJ1柏レイソルに1-4で敗れた、第23回ちばぎんカップでは出場機会はなかった。

 高橋は、青森山田高3年時に高円宮杯U-18チャンピオンシップを制し、選手権でも前橋育英との決勝戦まで5戦連発でチームを初優勝に導き、ユース年代の2冠を達成し鳴り物入りで千葉に入団。当時は「最終的に(青森山田と同じ)背番号10番を着けられるように…いずれは、そういう(クラブを背負う)選手になりたい」と誓っていただけに「新たな環境でチャレンジして、またジェフで成長した姿を見せられるように頑張ります」と成長しての復帰も誓った。

 高橋の期限付き移籍期間は19年1月31日までで、契約により千葉と山口が対戦する全ての公式戦には出場できない。