ジュビロ磐田がアウェーで北海道コンサドーレ札幌を1-0で下し、今季ルヴァン杯初勝利を挙げた。後半13分、MF松浦拓弥(29)の今季初ゴールで先制。守備陣もこの1点を守りきり、公式戦2試合連続の完封で同2連勝とした。

 磐田が、序盤から攻勢を仕掛けた。名波浩監督(45)は、今季初勝利を挙げた10日のリーグ東京戦から先発を総入れ替え。定位置奪取に燃える11人を送り出すと、フレッシュなメンバーが札幌の地で躍動した。

 0-0の前半14分、MF山田大記(29)の右クロスに、1トップ起用のMF松浦が右足から飛び込んだ。さらに、同17分に山田、同32分にはMFムサエフ(29)が強烈ミドルを放った。いずれも、ゴールの枠をわずかに外したが、札幌ゴールを何度も脅かした。

 ルヴァン杯初勝利に向けて攻めの姿勢を貫くと、後半13分。待望の先制点が生まれた。MF松本昌也(23)の右クロスを受けた松浦が、1トラップから右足一閃(いっせん)。ゴール右上に豪快に突き刺した。

 後半17分には、昨季、膝に大けが負ったFW小川航基(20)とMF山本康裕(28)が途中出場した。小川航が昨年5月のU-20W杯、山本が同4月のリーグ札幌戦以来の公式戦出場を果たすと、チームはこの1点を死守。勝ち点3で、2人の復帰戦に花を添えた。

 公式戦2連勝として迎える次戦は、18日のリーグ敵地広島戦(午後4時、Eスタ)。開幕から3連勝で好調を維持する難敵だが、名波監督は「チーム全体の流れを変える、大きな勝ち点3になったと思う」とうなずいた。チームの勢いをさらに加速させる大きな白星となった。【前田和哉】