アウェーのベガルタ仙台がガンバ大阪に0-1で敗れ、リーグ戦は5試合連続未勝利となった。

 後半17分、ゴール中央付近でフリーになったG大阪のFW倉田秋(29)に右足で先制ゴールを押し込まれ、順位を6位から9位に落とした。それでも、7戦ぶりに戦列復帰したMF奥埜博亮(28)が体を張った守備を見せるなど、公式戦の複数失点試合は4でストップした。

 ボールを保持してシュートで終わる。仙台はシンプルに攻撃を終わらすことで、カウンターのリスクを未然に防いだ。前半12分、右サイドのMF蜂須賀孝治(27)が相手マークをかわし、アーリークロスを供給。中にいたFW石原直樹(33)が体を投げ出しダイビングヘッドで捉えたが、ボールは惜しくもポストをかすめた。それでも、蜂須賀のクロスを起点に前半だけで6本のシュートを浴びせ、流れを引き寄せた。

 今季7ゴールを挙げているFWファン・ウィジョ(25)のカウンターを高い位置からの守りで、パスの供給源を徹底マークして封じ込めた。MF富田晋伍(31)、奥埜を中心に、前節の鳥栖戦で8本のラストパスを通したMF遠藤保仁(38)に粘り強い当たりで、仕事をさせなかった。それだけに後半の1失点が悔やまれた。

 渡辺晋監督(44)は「チャンスの数、守備の部分の修正はしっかりできたが、結果が出ていないので、それでOKとはならない。今やっているサッカーを変えるつもりはないし、勝ち運を拾えるように日々の生活、トレーニングからどうやって取り組むのか。勝ちを拾う作業を見つめ直したい」と振り返った。決定機を逃し続けた仙台と、少ない好機をものにしたG大阪。ボールを握っていいサッカーをしても決めきれず、5戦未勝利とストレスを募らせた。【下田雄一】