ジェフユナイテッド千葉のファン・エスナイデル監督(45)は、アルビレックス新潟戦に敗れた試合後の会見で「実際に起きて欲しくないな、という悪いことが起こっている時に、それをストップする方法が(ピッチの)外からはないことが、監督の難しいところ」と、独特の言いまわしで苦悩を表現した。

 開始早々、司令塔のMF町田也真人(28)がDFに倒されて左腕を痛めた。同7分にFW清武功暉と交代したが、同監督が「町田のケガでプランがうまくいかなかった。やろうと思ったことがあったが、町田のところで修整したが良かった」と振り返るように、その後も攻勢を取り、前半21分にMF為田大貴(24)の左クロスをFWラリベイ(33)が頭で合わせて先制。その後もチャンスを幾度も迎えながら、決めきれなかった。

 すると後半、流れが一変した。新潟が後半8分にFW矢野貴章を投入すると、ペナルティーエリア付近で矢野の高さと懐の深さを生かしたポストプレーに苦しみ、バイタルエリアでボールを失い始め、DFラインが押し込まれた。「中盤でボールを失っていたので強くしようと思った」と、為田に代えてMF小島秀仁を投入したが「本来、ロングパスを多用する選手ではないが、うまくいかなかった」と、後方からロングボールを前線に送っては、はね返された。

 エスナイデル監督は「前半に関しては良かったと思う。先制点も決めたし、点差を決めきるチャンスもあったが決めきれない。後半は後ろに下がり、ボールも失った。やりたいことでもないし、得意なところでない。相手に主導権を握られた」と総括。その上で「(千葉に)ミスが多く、良くなかった。その意味では、この結果は公平だった」と負けるべくして負けた後半だったと強調した。

 その上で「実際、悪いことが起こったのを外から見ていたのが残念だし、私にも悪い流れを止められなかった責任がある。我々にとって本当にいいチャンスを失ったのが残念。せっかく、ああいう前半で、責任を持って個性を出してプレーしていたが、後半は出来ず本当に残念。もし勝っていたら、本当に大切な勝利になったと思う」と自らの責任だと口にした。

 そして「いい前半を持ち帰って、次の横浜FC戦の勝利につなげたい」と20日のアウェー戦に気持ちを切り替えた。【村上幸将】