25歳といえば、立派な大人で、社会でも一人前として認められるころではないか。

 5・15はJリーグの誕生日。節目の25周年を迎えた。デジタル戦略にも力を入れるJリーグは25周年記念特設ページとともに、ツイッターで企画「もしJリーグがなかったら」を始めた。

 公式サイトには「Jリーグがきっかけで誕生した25年間の物語をみなさんと共に語り合う企画」とある。

 「もしJリーグがなかったら…」で思い浮かぶことを、ハッシュタグ「#もしJリーグがなかったら」を付けてSNSに投稿し共有する。

 15日にはツイッターのトレンドで1位となるなど、注目されている。

 少しながめているだけでホロッときたり、クスッとくる。

 サポーターあってのJリーグ。

 「多分今も独身」「きっと結婚してないし、子供も生まれてなかった」「両親がレッズを観戦しに行って出会った為、割とガチで俺が存在してないと思います」などというつぶやきに、見入ってしまった。

 クラブあってのJリーグ。

 ガンバ大阪の公式アカウントは「ピンクに過敏にならなかったかもしれない」とつぶやいた。そこには、ピンクのセレッソ大阪との良きライバル関係がある。

 これにセレッソ大阪も呼応。「ガンバ大阪という最高のライバルと一緒に大阪を盛り上げることができなかったかもしれない」とつぶやいた。こんな大阪ダービーも悪くない。

 選手あってのJリーグ。

 J2徳島ヴォルティスのDF井筒陸也は「サラリーマン」と書いた。

 サラリーマンも悪くないが、Jリーグがあるから、Jリーガー、プロ選手がはっきりした目標になった。

 海外でプレーする日本代表もほぼ全員がJリーグ出身者で、Jリーグがあるから、彼らがいる。本田だって岡崎だって、香川だってそう。その先にW杯がある。

 Jリーグは立派な大人になって、しっかり日本社会に根付いた。

 村井満チェアマンは開幕前に「これまでは広く根を広げた25年。今後の25年はその根を深く、強く張っていくステージに」と話していた。

 次の25年、50歳のJリーグはどうなっているだろうか。ぜひ見てみたい。

 こんなつぶやきがあった。

 「何より今一緒にいる人たちや 仲良くなれた人たちと会えなかったかもしれない ありがとうJリーグ」

 25年後も、こうであってほしい。

 ありがとうJリーグ。そして誕生日おめでとう。

 最後に「もしJリーグがなかったら?」と考えてみる。

 「Jリーグと同じ日に生まれた、あのハリルホジッチさんの誕生日を覚えることはなかった」

 訴えてやる! のハリルホジッチさんは66歳になるはず。ハリルホジッチさんにも、誕生日おめでとうと。この場を借りて。【八反誠】