ガンバ大阪が痛恨ドローで4カ月ぶりの最下位に転落した。ホーム北海道コンサドーレ札幌戦で先制しながらも後半50分に失点。表示されたロスタイムは5分で、最後の最後に追い付かれて1-1で引き分けた。2連勝を逃し、就任後は1勝3分け1敗の宮本恒靖監督(41)は「守りきるところ、勝負どころ、締めるところをしっかり修正しないと、勝ち点を失いかねない」と危機感をあらわにした。

 新体制5戦で後半ロスタイムの失点は2度目。この日は指揮官の采配が裏目に出た。前半18分にMF倉田のPKで先制したが、直後から相手に押し込まれる展開が続いた。宮本監督は思いきって後半14分からDF米倉を投入。4バックから5バックに変更し、残り約30分間守りきる姿勢を見せた。だが結局、浴びたシュートは前半9本、後半10本の計19本。システムを変更しても最終ラインが下がってしまい、後半ロスタイムの悲劇につながった。

 指揮官は「前半、相手にボールを持たれる時間が増えたので、後半FW(2トップ)の位置を(上下の関係に)変えたが修正しきれなかった。だからシステムを変えた」と説明。GK東口は「負け込んでいるチームは攻めの守備が出にくい。(最終)ラインを押し上げる勇気を持てたら、少しでも相手をゴールから遠ざけられる」と話した。

 前節FC東京戦で宮本監督就任後の初勝利を挙げたが波に乗れない。4月14日第8節以来の最下位。それでも、最下位から勝ち点2差以内に5チームがひしめく混戦だ。ハッキリした課題を修正し、G大阪は勝利を追い求めるしかない。【小杉舞】