日本代表で3人を欠き、MF大島僚太はけが。さらにMF阿部浩之や家長昭博もベンチに置いた。その相手は鹿島アントラーズ。それでも、川崎フロンターレの攻撃力は健在だった。

前半19分に先制を許したが同30分に相手のミスからボールを奪うと、連動してフリーになったFW知念慶へ、MF中村憲剛が鋭いパスを送る。「(監督の)オニさんに、ターンのことをずっと言われていた。それがPK獲得につながったのは、個人的に大きい」。鋭い切り返し。鹿島DF町田浩樹の不用意な足に引っ掛けられて、PKを獲得して、自ら蹴り込んだ。

そこからは川崎Fのペースだった。後半に入ると、さらにゴールを脅かす。後半37分には途中出場の家長のクロスを阿部が頭で合わせるもポストをたたき、その流れからDFエウシーニョも豪快なボレーを放ったが、こちらもポスト。そんな不運もあって勝ち越すことはできなかったが、敵地でアウェーゴールを奪って引き分けた。

鬼木達監督は「しっかりと勝ち切りたかったが、選手は最後まで頑張ってくれた。先制はされたが、落ち着いて自分たちのストロングを出しながら戦えた。欲を言えばアウェーゴールを取りたかったが、最後は失点せず、逆にチャンスをつくっていたので次につながる。得点を狙っていたので残念だが、一番大事なのは次のラウンドに進むこと。ホームで結果を残したい」と総括していた。