清水エスパルスが大きな勝ち点3をものにした。アウェーで柏レイソルに3-2。前半10分にMF竹内涼主将(27)のJ1初ゴールで先制すると、後半7分にMF白崎凌兵(25)が左足ボレーで今季初ゴール。同36分には、MF河井陽介(29)がダメ押しの3点目を挙げた。負ければ下位転落の可能性もあったが、2試合ぶりの白星を挙げ、順位は12位から9位に浮上した。

MF竹内が、完全復活を証明する1発を決めた。前半10分、ゴール中央でボールをトラップし、右足をコンパクトに振り抜いた。ゴールから約20メートルの位置から放ったシュートはGKの手の届かない絶妙なコースを突き、ゴール右上へ。右ひざ痛で戦列を離れていた主将が、11試合ぶりの復帰戦で先制点を挙げた。

決めた本人が誰よりも驚いていた。竹内はJ1通算104試合目でJ1初ゴールだからだ。「気負わず、冷静にいつも通りやりたい」と、平常心で臨んだ一戦で待望の瞬間が訪れた。リーグデビューとなった2011年10月15日の神戸戦から2527日での1点。チームメートの手荒い祝福を受け、照れ笑いを浮かべた。

前半を1点リードで折り返す理想の展開に持ち込むと、背番号10にもゴールが生まれた。後半7分、MF白崎はゴール前の浮き球を反転しながら、左足ボレーで合わせて追加点を奪った。竹内の復帰でボランチから左サイドハーフにポジションを変えた一戦で今季初ゴール。チームにとっても大きな1点になった。

その後、1点を返されるも、同36分にMF河井がダメ押し弾を右足で決めた。1-2で敗れた前節仙台戦からスタメン5人を変更して臨んだ一戦。負ければ下位に転落する可能性もあった試合で踏ん張り、2試合ぶりの白星。下位から浮上を狙うチームにとって、大きな勝ち点3になった。【神谷亮磨】