IT大手サイバーエージェントの藤田晋社長(45)は1日に都内で会見し、J2FC町田ゼルビアの経営権を取得することを明らかにした。同社長は「今後、町田はサイバーエージェントグループとして、東京発のビッグクラブを目指す」と言った。

町田は本拠地のスタンド収容人員が1万で、J1ライセンス付与条件の1万5000人に合致せず、先月末の「クラブライセンス制度」の審査の結果、J1ライセンスが与えられなかった。このため現在3位で昇格圏内も、今季のJ1昇格は消滅した。藤田社長はそうした事情を踏まえ「ライセンス取得とJ1昇格を目指す」と抱負を語った。

藤田社長は東京ヴェルディの経営にも乗り出した過去がある。その時と比較して「当時は筆頭株主ではなく、限界を感じていました」と説明。また「今回、東京Vとも接触していましたが、条件が合いませんでした」と明かした。

町田の運営会社が第三者割当増資で発行する2万2960株を、約11億5000万円で引き受ける予定。80%の株を取得し、筆頭株主として経営方針に大きな発言力を手中に収めた。

そして今回の経営参画には大きなビジョンを持つ。「三木谷さんもやっているように、海外のスター選手もJリーグに来る流れになっています。Jリーグの将来性へのポテンシャルは高い」。J1昇格のみならず、大物選手の獲得などで町田をビッグクラブへ育てる青写真を描いている。【井上真】